チューニングの巻き感について

いつもLEVITATION ENGINEERINGをご利用いただきありがとうございます。
今回は当社の標準施工である『表面処理チューン』またはその『定期メンテナンス』にてお選びいただける「巻き感」についてのご説明です。

以前はエリアトラウトをはじめとするライトゲームで使用する小番手リールがご依頼の大部分を占めており、とりわけ軽巻き志向が強かったため、施工名を『表面処理“軽巻”チューン』としていました。昨今、バス釣りやソルトウォーターなど、様々なリールのご依頼をいただくようになり、施工名を『表面処理チューン』と改め、お客様に巻き感をお選びいただけるようサービスを変更しました。とはいえ、いずれの機種についても、ノイズレスで摺動抵抗の小さい“滑らかで軽い巻き心地”を目指すという点では、現在も変わりはありません。

一方で、リールが精密部品の集合した機械である以上、新品状態でも機種や個体によって巻き感に差があることは皆様ご存じの通りです。ですから、同様の施工を試みても仕上がりにばらつきが生まれますし、一律平準な施工が最善であるとも限りません。

そうした場合に、チューン時にお選びただく「巻き感」につきましては、仕上げの微妙なバランスとして、

軽巻(抵抗低減)と質感(ノイズレス)どちらを重視するか

というお客様の意向をお尋ねするものです。
ノイズと摺動抵抗はいずれも低減の両立を目指しはますが、一方でどうしてもトレードオフな部分があります。例えば、チューンの仕上がりを合計10点満点とした場合に「軽巻6点+質感4点もしくは、軽巻4点+質感6点のいずかで仕上げるとしたら、どちらがお好みか」といったご要望をお聞かせいただいているとお考えください。もちろん全体的な使用感を損なうことがない範疇での調整となりますので、こちらも機種や個体によって仕上がりに微妙なバラつきは出てまいりますことをご了承ください。巻き感について“おまかせ”いただいた場合は、お預かりしたリールの状態に応じて、バランスの良い巻き感で仕上げさせていただきます。

「多少のノイズは構わないから、とにかく軽巻きにしてほしい」や「ノイズ除去優先で、巻き感はむしろ少し重めにしてほしい」といった個別のご希望も承っております。ご要望欄にてお気軽にご相談ください。
また新品ギアやクリアランスを大きく再調整した機種については、巻き感の選択に関わらず、初期状態でノイズが発生する場合がございます。こちらは使用とともにギア歯面に当たりが出て軽減・改善されていく前提で施工を行っておりますので、ご使用にて様子見をお願いいたします。

執筆者:LEVITATION ENGINEERING